和歌山県の概要
県庁所在地は和歌山市。県人口は約100万人で、和歌山市は約37万人。木の国と呼ばれるほど山林が多く、県土の8割が山地です。農業が盛んで、みかん、梅、はっさく、じゃばら、柿、山椒は全国でも一、二の出荷額です。「じゃばら」はゆず、かぼすと同じ柑橘系の果実で、北山村が名産地です。「邪気をはらう(邪払)」という意味から「じゃばら」と名づけられたといわれています。
和歌山県の郷土料理
郷土料理には塩漬けした高菜の葉で包んだおにぎりの「めはり寿司」や鯨の切身を醤油や生姜などに漬けて片栗粉をまぶして油で揚げた「鯨の竜田揚げ」などがあります。
和歌山県の観光地と温泉
和歌山県の観光資源には「和歌山城」、「和歌浦」、「高野山」、「熊野三山」、「南紀白浜温泉」(西牟婁郡白浜町)、「南紀勝浦温泉」(東牟婁郡那智勝浦町)などがあります。「和歌山城」は1585年、豊臣秀吉が紀州征伐の際に弟の秀長に与えた城で、関ヶ原の戦い後は浅野幸長が治めていましたが、1619年に徳川家康の第十子の徳川頼宣が入り、徳川御三家、紀州徳川藩の誕生となりました。名君として名高い徳川幕府八代将軍吉宗は元紀州徳川藩第5代藩主であり、養子として江戸徳川家に入り将軍となったのです。
伊都郡高野町の「高野山」は西暦819年に空海が開いた修行の聖地です。標高1000m級の山々が連なり、金剛峯寺をはじめとする寺院が100以上もある一大宗教都市で、比叡山と並ぶ日本の仏教の聖地です。2004年には高野山の参詣道が「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。
その文化遺産の一部として登録されている「熊野三山」とは、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智神社を指しています。NHK大河ドラマ「平清盛」でも「熊野詣で」が取り上げられましたが、当時は白川上皇、鳥羽上皇、後白河上皇、そして鎌倉時代に後鳥羽上皇が度重なる参詣を行いました。信仰の聖地として熊野は発展するも、江戸、明治時代には宗教政策、神仏分離策の影響で徐々に衰退していきました。
串本町は本州最南端の町で、国の天然記念物である橋杭岩、ラムサール条約に登録された「串本海中公園」、日本の夕陽百選に選ばれた「潮岬」など海岸沿いの観光資源が豊富です。
西牟婁郡白浜町の「三段壁」は紀伊半島南部西海岸の高さ50m、長さ2kmにも及ぶ断崖絶壁で、南紀白浜の景勝地として観光客を集めています。展望台からみる絶景は最高ですが、地下36mにある三段壁洞窟へエレベーターで行く事ができ、洞窟に押し寄せる波を間近で見ることができます。